Plug and Play Japanのイノベーション支援とは?
2022/03/29
企業におけるオープンイノベーション活動はより一層活発さを見せており、スタートアップとの協業事例も増加している中で、イノベーションエコシステムの形成を担う多様なオープンイノベーション支援機関・事業が多く存在します。そこで本記事では、Plug and Play Japanで提供している大手企業向けイノベーション支援内容についてご紹介します。
Megumi Shoei
Communications Manager
なぜイノベーション支援が必要なのか?
1. 長期にわたるオープンイノベーション活動
オープンイノベーションは長期的に取り組む必要があり、成果が見えるまでに年単位でかかる場合もある他、これから取り組み始める企業にとっては自社で有するナレッジも限られています。そのため伴走者となりうる外部支援機関を活用することは、オープンイノベーションを進めていくうえでのノウハウを得られ、実績を出すまでのスピードが加速するだけでなく、長期視点で取り組まなければいけないオープンイノベーション活動において担当者本人のモチベーション維持にも有効です。
2. 課題定義の難しさ/課題定義ができていても仕組み化までいたっていない企業が多い
自社で欠けているピースを外部で探索しイノベーションへとつなげるのか、もしくは将来的に新たな事業創出に向け、アイデア着想を外部に視野を広げて探索するのか。オープンイノベーションはあくまで手段であるため、自社の課題や成し遂げたい目標を明確に持つことが成果をあげていくうえでキーポイントとなります。
また、課題定義ができておりオープンイノベーションに専門的に取り組むための組織編成がなされているものの、うまくオペレーションが回っていない、協業における発掘〜案件化までのプロセスも属人的/部門毎になっており、全社的な仕組み化まで落とし込めていない企業もあります。
外部の支援機関のサポートのもと、最新のイノベーショントレンドを掴んだうえで、連携先企業の探索、社内理解の醸成や意識改革までをともに取り組むことが可能になります。
(Plug and Play Japan作成)
Plug and Play Japanのコーポレートイノベーション支援の内容
Plug and Play Japanではアクセラレータープログラムの運営だけでなく、企業のイノベーション支援を提供しています。今回は提供している支援内容の一部をご紹介します。
1. 専任担当者による伴走
専任の担当者が各企業が抱えている悩みや課題をヒアリングしながら目指す姿を共に定義し、課題解決に資する施策の検討と実行をマイルストーンに落とし込んでいきます。隔週ごとに面談を行い、進捗をヒアリングし現状と成果を適宜把握しながらアジャイル的に取り組みをアップデートし、細やかなサポートを提供しています。
2. アクセラレータープログラム内での業界を越えた出会いの創出
3ヶ月にわたり実施するアクセラレータープログラムの一環として、各社が所属する業界テーマ*を越えた大手企業とスタートアップのクロスマッチング機会を提供しています。
また各企業パートナーの課題を抽出し、スタートアップとの繋ぎ込みまでを一気通貫で支援する「Deal Flow」も実施しています。個社別にカスタマイズされた内容で、企業パートナーが抱える課題に対するソリューションを提供できそうなスタートアップ15〜20社ほどを個別に紹介します。*Plug and Play Japanでは8テーマ(Fintech、Insurtech、Mobility、Food & Beverage、Health、Smart Cities、New Materials、Energy)でプログラムを展開しています(2022年3月時点)。
3. イノベーション領域の探索・選定や新規事業創出をサポートするワークショップや勉強会の実施
どのようにオープンイノベーションを自社事業に活用できるのか、また最新のイノベーションやテクノロジートレンドを踏まえたうえで新規事業創出のアイデアをどのように発掘すればいいのか。スタートアップと大手企業同士のマッチングだけではなく、社内ワークショップやアイデアソンなど、事業創造に繋げるためのコンテンツを提供しています。
【コンテンツ一部紹介】
PoC推進ワークショップ
PoCの進め方から実践方法まで、PoCに関する一連した知識を得ることができます。特定テーマに関する勉強会
特定の技術に特化したスタートアップをスピーカーとして招待し、世界の業界トレンドやさまざまなテクノロジーの紹介、どのようなシーンでどの技術が活用されているのかなど、最新の業界動向やテクノロジートレンドについて学ぶセッションを開催しています。企業合同アイデアソン
特定技術を取り上げ、それに対する新規事業や全く新しいアイデアを考案するような複数企業合同形式でのアイデアソンを実施。他業界の企業とのワークショップを通じて、自業界では発想できなかったアイデアが生まれます。
4. 社内文化醸成やトップのコミットメントを促すようなコンテンツを提供
オープンイノベーション活動の継続と拡大には、活動に対する社内の理解や事業部を中心とした関係各所との協力体制を構築することは必須です。しかしながら自社と親和性が高いサービスや製品を有するスタートアップに出会い、社内の関係部署に繋げようとしても、その橋渡しに苦労している担当者が多く存在します。またオープンイノベーションは全社規模で取り組むことが重要であり、社内の理解醸成を促進するためにもトップのコミットメントが非常に重要です。そのため当社では、オープンイノベーションに対する社内の理解醸成や意識改革を促進するために以下のようなイベントやワークショップを開催しています。
新規事業創出ワークショップ
オープンイノベーション推進部門と協働して、新規事業に興味のある社員に向けて、講義やワークショップを実施。基礎的な知識や特定業界におけるスタートアップ事例の紹介などの講義形式から、関心度の高い社員には実際に新規事業案を考えていただくワークショップを設けて、新規事業人材の育成を目指します。
(2020年2月に開催した「ミラつくワークショップ」の模様)
社内文化醸成イベント
企業パートナーの要望に基づいて、社内の事業部門を巻き込むための啓蒙活動や社員に対してオープンイノベーションへの関心やマインドセットを培うイベントを、企業パートナー社内で開催しています。社内ピッチイベント
関心が高いテーマに該当するスタートアップ企業数社を集め、社内でピッチイベントを開催。普段スタートアップに携わる機会が多くない方々も参加でき、スタートアップマインド醸成も可能になります。
(New Material分野において個社向けにパーソナライズした社内イベントを開催。脱炭素文脈における各業界動向とスタートアップトレンドをテーマとしたKeynoteや、スタートアップピッチを実施)
Executive Breakfast
全企業パートナーの役員層の方々をご招待し、勉強会や意見交換を兼ねた朝食会を開催。役員層の方々にイノベーション領域に関する取り組みについて意見交換いただくことで、他社の取り組みを参考にし、今後の各企業のイノベーション活動へのコミットメントを深めていただくことを目的としています。Plug and Play Japanでは当社が強みとする豊富なグローバルネットワークやイノベーションに関するナレッジを活かし、企業のイノベーション活動を幅広くサポートしています。
ご興味のある方はこちらよりお気軽にご相談ください。